司法試験とは、裁判官、検察官、弁護士になるための国家試験です。
この司法試験に合格し、その後行われる司法修習を経て修了試験に合格することでこれらの職業に就く資格を手にすることができます。
日本では最難関の部類に入りますが、男女の隔てもなく実力がものを言う世界ですので、女性の社会進出が盛んな分野の一つといえます。
どんな試験?
裁判官、検察官、弁護士になるためにまず突破する必要のある試験です。
短答式および論文式にて行われます。
法科大学院(2~3年)を修了した人と、司法試験予備試験に合格した人に受験資格が与えられます。
司法試験には受験期間および回数に制限があり、法科大学院修了もしくは予備試験合格後から5年間で3回までの受験が認められます。
それまでに合格できなければもう一度受験資格を得る必要があるのでシビアな世界でもあります。
活躍できる場所
日本全国の裁判所や検察庁、各都道府県の法律事務所、または、海外の大使館や各省庁での仕事など多様な活躍の場所が用意されています。
裁判官や検察官はおおむね2年から3年ごとに全国を転勤する必要がありますが、弁護士であれば希望する都道府県で弁護士登録をしその地域内で仕事をすることができます。
こんな人におすすめ
裁判官、検察官、弁護士になりたい人はもちろんのこと、社会のため、困っている人の役に立ちたいと強く思っている人におすすめです。
事案に即した思考力が要求されることから、暗記型の勉強では合格は難しいので柔軟に物事を分析することができる人に向いています。
とても難関な試験ですが、自分の信念に基づき仕事ができ、とてもやりがいのある職業と言えるでしょう。
資格取得までの道のり
一般的にはまず法科大学院に入学する必要があります。初学者であれば3年、一定の法律的知識が認められれば既習者として2年間法科大学院で学びます。
その後司法試験を受験することになります。
もう一つの方法は、司法試験予備試験という試験に合格し、司法試験を受験する道もあります。
司法試験予備試験とは、法科大学院卒業と同等の学力があると認めるための試験で、法科大学院に通う時間的、経済的な事情のある人向けに用意されたルートです。
法科大学院に通うことなく司法試験の受験資格を得ることができます。
どう勉強すればいい?
まずは資格予備校などで法科大学院向けの講座を受講することが一般的です。
そして、自分にあった法科大学院へ入学し、期間中は勉強に励むことになります。
仕事をする時間的余裕はありませんので、通学期間中の生活費も確保しておく必要があります。
そこまで余裕がない場合は司法試験予備試験を目指すことをおすすめします。
収入や将来性は?
裁判官、検察官は国家公務員として高い身分保障と安定した収入が保証されています。
弁護士は近年司法試験合格者が増えた影響で、就職難となっていますが、実力次第では億単位の収入を得ている人もいます。
独立開業することにより、自分の事務所を構えることもでき、自分の理想とする弁護士像を追求することができます。
なお、裁判官と検察官は退官後弁護士登録することによっていつでも弁護士として活躍することができます。
弁護士は定年のない資格なので、自分の知力と体力が続く限り続けることができるのも魅力です。
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試験の概要
受験資格 | 法科大学院修了もしくは司法試験予備試験合格 |
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勉強期間の 目安 |
3~8年(平均) |
試験日 | 5月中旬の4日間 |
試験科目 | 公法系科目 (憲法及び行政法に関する分野) 民事系科目(民法,商法及び民事訴訟法に関する分野) 刑事系科目(刑法及び刑事訴訟法に関する分野) 選択科目(倒産法,租税法,経済法,知的財産法,労働法,環境法,国際関係法(公法系),国際関係法(私法系)のうち選択する1科目) |
合格率 | 22.95%(平成28年) |
受験料 | 28,000円 |
問い合わせ先 | 法務省 |