ビッグデータとは、企業等が保有している大容量のデジタルデータのことで、従来からその利用価値があるものとして注目されているものです。
技術的な問題から十分に活用されていなかったが、近年、技術の向上に伴い今注目を集めている分野です。
どんなデータがどのように利用されているのか
ビッグデータとして利用するための元となるデータは売上データや顧客の購入履歴、ICカードによる交通機関の利用履歴、またはブログ、SNSなどで発信したデータまで広い範囲に及びます。
これらのデータを大量に集め、リアルタイムで行動を分析することによって、画期的なサービスを生み出したり、効率的に業務を行えるよう改善を行ったり、マーケティングのための貴重なデータを提供することができるようになります。
経済産業省では、このビッグデータの活用を推進すべく、関連企業や大学等と連携して官民協議会も立ち上げられました。
また、データそのものを、匿名性を維持しながら販売することによって収益に結びつけることもできます。
例えば、大手クレジットカード会社では、利用履歴を利用することにより、いつ、どんな年代の人がどんなものを購入したのかを事細かに分析することにより、次にどんな商品が売れるのかなど消費動向まで詳しく把握することができます。
さらに、鉄道の利用履歴からどの時間帯にどのような年齢層の人がどんな場所に多く集まっているのかを分析し、そういった人たちに売れる商品や設備を配置するなど、実際のニーズに合った販売戦略を展開することもできます。
このようなビッグデータは商売をしている人にとってはとても価値のあるものと言えますし、需要に見合ったサービスが提供されることで、私たちにとってもメリットがあります。
データの安全性をどう確保していくか
それと同時に、データの安全性にも配慮しなければなりません。
取引されるビッグデータに含まれる断片的な情報は個人情報とならないとは言っても、他の情報と照合することによって個人が特定されるものであってはいけません。
さらに、サイバー空間への攻撃が高度化、複雑化しているなかで、扱われる個人情報の保護も緊急の課題となっています。
これらデータの安全性を以下に確保していくか、これからの法整備を含め、考えなければいけないでしょう。
まとめ
- ビッグデータとは、企業等が保有している大容量のデジタルデータ
- 消費者の行動予測やマーケティングへの活用が期待される
- 個人情報の保護やサイバー攻撃への対処が課題